今回はこんな疑問に答えていきます。
【この記事でわかること】
【この記事の信頼性】
この記事を書いている僕は現役のフリーランスエンジニアです。
エンジニアになって1年半で何もわからない状態から準備して独立しました。
この記事では自身の体験をベースにやっておいたほうがいい準備を紹介しているので参考になるかと思います。
>>フリーランスを目指せるプログラミングスクールランキング【体験をもとに徹底分析しました】
( こちらでは僕がフリーランスエンジニアになるために通ったスクールをランキング化しています )
フリーランスエンジニアになる前の準備7つ【必須レベル】
まず、フリーランスエンジニアになるにあたっての必須レベルでの準備を7つ紹介します。
これらはほとんどの方がやっておいたほうがいいです。
詳しく紹介していきますね。
クレジットカード作成
フリーランスエンジニアとして独立すると、身分は「個人事業主」になります。
個人事業主の場合、社会的な信用度は会社員より下になります。
・会社員より収入が不安定
・税金を払っていない方もいる
といったところが会社員より信用度が下の理由ですね。
社会的な信用度が下がるとクレジットカードが作りにくくなります。
とはいえ、仕事用のクレジットカードは作っておいたほうがいいです。
仕事用の費用は仕事用のカードで決済しておくと、経費の精算などの業務が楽になります。
そこで、会社員のときにあらかじめカードを作っておくと良いです。
独立を考えている時点でカードの準備は進めましょう。
発行までに、書類の不備とかで時間がかかることもあるので、独立の2~3ヶ月前から作り始めるといいですよ。
口座開設
クレジットカードと同様に信用面の問題で、個人事業主(とくになりたての個人事業主)は口座解説の審査が通らないことがあります。
そのためコチラも会社員のときに準備しておきましょう。
カードと同様に独立の2~3ヶ月前から動くと良いかと思います。
ちなみに僕は複数事業を持っていたのであおぞら銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行で開設しました。
ゆうちょ銀行の場合は個人事業主であっても屋号口座の開設が可能です。
振替口座になるので、カードの引き落しには使えませんが、「入金や振込時に相手に自分の名前を知られたくない」という場合には使えます。
開業届の提出
「フリーランスエンジニアになる=個人事業主として開業する」ということです。
そのため開業届は必ず出しておきましょう。
開業届はお近くの税務署で出すことができます。
提出用の用紙に関しては、税務署でもらうことも可能ですし、ネットでダウンロードすることも可能です。
こちらで用紙のダウンロードは可能です。
>>[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続【国税庁ホームページ】
開業届を出すときは以下の点を注意してください。
・「青色申告承認申請書」又は「青色申告の取りやめ届出書」は「有」を選択
また、開業届の提出と一緒に「青色申告承認申請書」の提出もしましょう。
青色申告承認申請書を出すときは以下の点に注意してください。
・簿記方式は複式簿記を選択
・帳簿名は「総勘定元帳」「仕訳帳」を選択
用紙はお近くの税務署でも、ネットでも入手可能です。
ネットから手に入れる場合は以下のページから入手できますよ。
>>[手続名]所得税の青色申告承認申請手続【国税庁ホームページ】
国民年金加入
今までは会社で厚生年金が天引きされていましたが、フリーランスエンジニアとして独立するとそれがなくなります。
と思うかもしれませんが、しっかり払う必要がありますよ。
個人事業主の場合は、月額1万6千円程度の「国民年金」を払う必要があります。
退職した日から14日以内に、住民登録をしている役所で国民年金への切り替え作業をしてください。
そのときに必要な書類は以下のとおりです。
・年金手帳
・「離職票」や「健康保険資格喪失証明書」、「退職証明書」など、退職日が確認できる書類
・身分証明書
・印鑑
ちなみに国民年金の支払いは、口座振替はクレジットカード、コンビニ支払いなどが選択できます。
コンビニ支払いとかの場合は、支払い用紙が家に届くので、その用紙をもってコンビニにいってお金を払うだけでOKです。
6ヶ月分や1年分をまとめてはらうとほんの少しお得にもなります。
(めっちゃ少しなので期待はしないように)
しっかり払いましょう。
もし、どうしても払えないのなら猶予の申請書などが別にあるのでそちらを利用してください。
国民健康保険加入
会社員のときは給料から社会保険料が天引きされていたと思います。
しかし、個人事業主ではその天引きはなくなります。
代わりに「国民健康保険」に加入しましょう。
こちらも国民年金と同様に退職から14日以内に役所で手続きをしてください。
必要な書類は以下のとおりです。
・健康保険の資格喪失証明書
・印鑑
・マイナンバー確認書類
・身分証明書
ちなみに国民年金は月額みんな一緒でしたが、国民健康保険料はお住まいの場所によって変わってきます。
納税の料金の支払いは所得に応じて税額が決まったタイミングになります。
払えるように貯金しておいてくださいね。
確定申告の準備
個人事業主の場合は、確定申告を行う必要があります。
令和2年の場合は2月16日から4月15日まででしたね。
このときに、前年の収入や経費を計算して報告する必要があります。
確定申告の期限ギリギリになると役所も殺到するので、e-Taxを使ったり、細かく記帳をしておくといいです。
あなた自身で記帳する場合はやよいの青色申告オンラインをオススメします。
税金関係の雑務を自分で行いたくない場合は税理士さんに全て丸投げする方法もありますね。
料金は取られますが、「仕事以外でめんどくさいことをしたくない」という方にはオススメの手段です。
取引先の確保
当たり前ですが、独立する前には最初の取引先は確保しておいたほうがいいですよ。
取引先企業やクライアントがいないまま独立するといきなり無収入になりますからね。
それはヤバいです。
フリーランスエンジニアになる場合はエージェントを使えばすぐに案件を紹介してもらえます。
実務経験1~2年なら月単価50~60万円、2年以上なら月単価70~100万円は狙えます。
長期案件を獲得できれば、フリーランスエンジニアでもだいぶ安定して稼いでいけますよ。
ぜひ利用しておきましょう。
僕が実際に使用しているエージェントは【徹底比較】フリーランスエンジニアエージェントおすすめランキング【実際に使用して評価しました】で紹介しています。
【フリーランスエンジニアになる前にやっておくべき必須レベルの準備】
①:クレジットカードの作成
②:口座開設
③:開業届・青色申告承認申請書の提出
④:国民年金加入
⑤:国民健康保険加入
⑥:確定申告の用意
⑦:取引先の確保
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必須ではないけど人によってはやっておくといい準備5つ
さきほどは必須レベルの準備を7つ紹介しました。
ここからは「全員ではないけど、やっておいたほうがいい準備5つ」を紹介していきます。
引っ越し
もしあなたが今の家から近いうちに引っ越すことを考えているのであれば、フリーランスエンジニアとして独立する前にやってしまうといいですよ。
こちらもクレジットカードや口座開設と同じ話で、「信用面」で会社員のほうが上だからですね。
賃貸物件を借りるときは、ほとんどの場合審査があります。
・継続的に収入があるか(家賃を払うことができるか)
・過去に滞納履歴がないか
などを特に見られるのですが、安定した収入という面で会社員は信用されやすいです。
なので、フリーランスエンジニアになることを考えていて、近いうちに引っ越したいのであれば会社員のうちに引っ越しておきましょう。
審査が通りやすいです。
まぁフリーランスエンジニアも全然長期的に安定して稼げるんですけどね。
中には仕事を放り出したり、税金を収めてない方もいるのでイメージダウンしてしまうところもありますね...。
小規模企業共済への加入
小規模企業共済というのは小規模な企業(個人事業主を含む)の経営者や役員のための積立共済制度です。
加入するメリットは次のとおりです。
・掛け金が全額所得控除可能(節税効果高い)
・退職・廃業時に受け取り可能
毎月1,000円~70,000円まで自由に設定可能です。
特に売上が大きくなりそうな方にはオススメですね。
やっておくべきだと思います。
制度の概要や、加入方法、もらえる共済金の仕組みについては以下のページで更に詳しく解説されています。
名刺作成
フリーランスエンジニアとして長くやっていくのであれば、案件をくれるクライアントを増やすという意味で名刺の作成はしておくといいかなと思います。
それに、エンジニア同士の集まりなどでも簡単に自分を知ってもらえます。
人脈拡大には有効的なアイテムです。
ちなみに僕は作ってないです。
営業とかしたり、エンジニア同士の集まりとか行ったほうがいいんだろうなぁと思いつつまだやれてないですね。
収入がなくても2~3ヶ月は生きていける貯金
独立した場合は、必ずしもいつも仕事があるとは限りません。
そこそこスキルのあるフリーランスエンジニアの場合は、よっぽどトラブルが無い限り仕事はもらえ続けますが、それでもなくなる可能性が0ではないです。
ということで、2~3ヶ月は収入がなくても生きていけるような貯金はしておくと良いかなと思います。
そのほうが精神的にも安定しますしね。
出金伝票などの小物購入
僕がフリーランスエンジニアになって、買った小物と、その使いみちを紹介します。
これを見てあなたも「自分も用意しておいたほうがいいかも」と思ったら準備しておくと良いと思います。
ファイル ・・・領収書とか入れておける。100均に売ってる。
出金伝票 ・・・電車の運賃とかを経費にしやすい。100均に売ってる。
書類ケース ・・・役所とかにもっていきやすい。100均に売ってる。
案外少なかったです←
【必須レベルではないけどやっておくといい準備】
①:引っ越し
②:小規模企業共済への加入
③:貯金
④:名刺作成
⑤:小物アイテム
>>フリーランスを目指せるプログラミングスクールランキング【体験をもとに徹底分析しました】
( こちらでは僕がフリーランスエンジニアになるために通ったスクールをランキング化しています )
しっかり準備していたおかげで僕はフリーランスエンジニアになってからもトラブルなく過ごせています
今回紹介した必須レベルの準備は僕もすべてやっていました。
その結果フリーランスエンジニアになってからもドタバタすることなく過ごせています。
「別に独立してから色々考えればいいや」と思っている方もいるかもですが、なるべくはやめに準備したほうがいいですよ。
余計な作業が発生しないので仕事に集中できる
フリーランスエンジニアになると働く場所やクライアントが会社員のときと変わる可能性が高いです。
そうなると適応するのに思ったより体力を使います。
そこにダブルパンチで、独立の手続きが入ってくると結構しんどいです。
なので、なるべく事前にできる準備は済ませておくといいですよ。
僕は必要そうな作業を事前に済ませていたので、フリーランスエンジニアとしての仕事が始まったときもそちらの仕事に集中することができました。
結果的にパフォーマンスも向上していたのでよかったです。
逆に準備していなかったら大変だったなと思う
周りのフリーランスエンジニアを見ていると、独立して、仕事が始まってからドタバタしている方が案外多いです。
普通に大変そうですね。
僕も、もし準備していなかったら大変だったと思います。
体力がないほうなので書類とかの手続きとかだけで消耗していたと思います。
フリーランスになる前の2ヶ月前ぐらいから動くといいです
僕的にはフリーランスエンジニアになるなら最低でも2ヶ月前、できれば3ヶ月前から準備はしておくべきだと思います。
とくに
・引っ越し
・クレジットカード作成
・口座開設
はなるべくはやくからやっておくといいかなと思います。
上記の3つは、思わぬトラブルとかで時間がかかることも多いですからね。
また「税制に関しての知識をつけること」もやっておくと、安心して生活を送ることができます。
この後も少し話しますが、僕は「もっと勉強しておけばよかった... 」と感じています。
・フリーランスエンジニアになる前にしっかり準備をしていたおかげで仕事に集中できた
・仕事が始まってからバタバタしている方は大変そう
・最低でも2ヶ月、できれば3ヶ月前からの行動がオススメ
【おまけ】やっておけばよかったと思ったこと
ここまで読んできた方の中には「めっちゃ準備してるじゃん」と思う方もいるかもですが、全然ですよ。
フリーランスエンジニアになったあとに「うわ..やっときゃよかったよ...」と思ったこともいくつかあります。
今後あなたが独立したときに、同じことを思わないように紹介していきますね。
節税対策の勉強
フリーランスエンジニアとして独立して稼いでいくのであれば「節税対策」についてはしっかり勉強しておくべきだったなと思っています。
まったく知らなかったので、フリーランスエンジニアになってからちょいちょい勉強し始めました。
フリーランスエンジニアの場合は自分しだいで収入が変わります。
逆に言えば、税金の仕組みを知らないと「どんどん損する」なんてこともあるのです。
知識という面で準備はしておくといいですよ。
ちなみに僕はフリーランスエンジニアになる上で知っておくべき税金の知識は、こちらの「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」という本で勉強しました。
漫画形式で紹介されていて読みやすいですし、必要な知識がメッチャわかりやすく解説されているので超オススメです。
あと普通に面白いです。
フリーランスエンジニアになる前でも、後でも、個人事業主としてやっていくなら必読だと思います。
エンジニアの人脈構築
僕自身はフリーランスエンジニアの先輩とか仲の良いエンジニアの方がいないままフリーランスエンジニアになりました。
まぁそういう「エンジニア仲間」がいなくても別にやってはいけてるのですが、人脈をもう少し作っておけばよかったなとも思っています。
エンジニアの人脈を増やしておくと
・案件を紹介してもらえるかも
・フリーランスエンジニアとしてやっていく上で大事なことを教えてもらえる
・優良企業の情報を教えてもらえる
などのメリットがあります。
フリーランスエンジニアは会社に属するわけではないので孤独です。
あなたがフリーランスエンジニアになることを考えているのであれば、独立前にエンジニアの人脈を作っておくのはアリだと思います。
契約関連の法律の把握
契約周りの形態の種類や、適用される法律に関しても勉強しておけばよかったなと思います。
・請負契約
・準委任契約
・労働契約
この3つの違いくらいはパパッと言えるようになっておいたほうがいいですよ。
じゃないと働き出した後に、契約外のことをさせられたときに「それっておかしくないですか?」とツッコめないですからね。
「フリーランスエンジニアは自分の身は自分で守る」
これが鉄則です。
ちなみに労働契約は「正社員」とか「アルバイト」とかに適用される契約です。
フリーランスエンジニアの場合は「準委任契約」か「請負契約」のどちらかです。
それぞれの違いは以下のような感じです。
準委任契約 | 請負契約 | |
成果物 | なし(○時間で○円) | あり |
対価 | 時間 | 完成物 |
損害賠償 | 善管注意義務 | 善管注意義務+業務未完遂(完成させなかった) |
瑕疵担保(後からの修正) | なし | あり |
報告義務 | あり | なし |
契約解除 | クライアント、受注者いつでも可能 | 受注側はできない |
印紙 | 不要 | 必要 |
「請負契約はめんどいので結ばないようにしましょう」
以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
>>フリーランスを目指せるプログラミングスクールランキング【体験をもとに徹底分析しました】
( こちらでは僕がフリーランスエンジニアになるために通ったスクールをランキング化しています )